りべです。
第3回おいうリーグが開幕しましたね。
リーグに参加している人はもとより、参加していない人もぷよぷよに対するモチベーションが上がっているような空気を感じます。
ところで、全体の雰囲気で変わったりするこの個々人の“モチベーション”という要素、一体何から成り立っているのでしょうか?
長い記事だと読んでほしいゲーマーにこそ届かないので簡潔に書いていきます。
(3934文字)
(簡潔?)
目次
- ・「モチベーション」の正体
- ・「モチベがないから大会に出ない人」の正体
- ・「モチベを失って突然消える強者」の正体
- ・「モチベが安定しない人」の正体
- ・「モチベだけが先走っている人」の正体
- ・「モチベを損なわない人」の正体
- ・ゲームで長期目標を掲げ続けられるのは本当に限られた人間のみ
- ・常人がモチベを維持するためにできることとは?
- ・僕のモチベーションの話
・「モチベーション」の正体
というわけで単刀直入にいきましょう。モチベーションとは『長期目標』のことです。
目標には長期目標と短期目標の2種類があります。
長期目標(モチベ)は、プロになりたいとか、S級になりたいとか、有名配信者になりたいとか、自身の夢に近い要素ですね。
短期目標は、大会で入賞するとか、誰々に勝つとか、チャンネルの人数を増やすとか、長期目標を達成するための細分化された目標です。
・「モチベがないから大会に出ない人」の正体
自身の長期目標が最初から存在していないプレイヤーです。特別自分に大きな望みを持たず、自由にやっているタイプですね。
大抵自分とは別の部分にゲームを続ける目的があって、心酔するプレイヤーを理解したいからとか、そういう動機が多いでしょうか。
ある意味、個人的なゲームの活動をする分には安定していると言えます。ただやはり、目的が周囲依存だと突然界隈からいなくなる可能性も結構高いです。
・「モチベを失って突然消える強者」の正体
これは元から長期目標が曖昧で、目先の短期目標の積み重ねのみで実力を上げていったプレイヤーです。
耳が痛い話をするならば、このタイプは惰性だったり、現実逃避のためになんとなくでゲームをやってきたプレイヤーが多いです。昔の僕もそうです。
ふと短期目標を失って失踪するパターンは、活動に裏付けされている長期目標がないため自身の存在意義を感じなくなり消えてしまうのです。強さが基準の場合は、どこかで勝てなくなり挫折するか、最強格になり目標自体を失うか。大半はどちらかでしょう。
・「モチベが安定しない人」の正体
大きく長期目標を掲げたはいいものの、短期目標の積み重ねが上手くいかず病んでしまうプレイヤーです。よく見かけますし、これがいたって普通です。
モチベが不安定なことは自身も他者もマイナスに捉えがちですが、実際のところはかなり正常な心の在り方です。
なぜなら、こういう人は短期目標の達成度を明確に認識して、長期目標の修正ができるということだからです。本来は褒められるべきことだと思うんですよね。
周りからの見え方に差が出てくるのは、「モチベなくなったー!」といちいち騒ぐ子供か、黙って別のことをする大人かどうかの部分くらいでしょう。
・「モチベだけが先走っている人」の正体
大きすぎる長期目標に対して、段階的な短期目標の設定ができていないプレイヤーです。
楽しくやることを目標に据えているならば良いのですが、上達やら発展を目標に据えている場合はちょっとばかし問題が出てきます。
おそらく、短期目標の達成度を自認できていなかったり、意図的に目を背けてたりするせいで、大概は成長に繋がらずモチベだけがずっと空回りし続けます。
この手合いは客観視ができないため、自分自身が周りからどう見られているかを想像することも苦手なケースが多く、やたらと“意識高い系”として周囲から謗られがちです。
・「モチベを損なわない人」の正体
長期目標と短期目標の設定が上手で、効率良く自身のステップアップに繋げられるプレイヤーです。
ここで大事なのは、目標設定が上手で努力もできるということは、動機付けさえできれば大体の物事で結果が出る人だという点です。
ゲームのランカーと呼ばれる人たちが異分野でも才能を発揮しやすいのは、自分のモチベの仕組みを正しく理解しているからなんですね。
・ゲームで長期目標を掲げ続けられるのは本当に限られた人間のみ
さて、こう並べると理想的なのは「モチベを損なわない人」なのですが、僕はゲーマーの中でそんな人をほぼ見たことがありません。
市井のゲーマーの大方は「モチベが安定しない人」です。これはゲーム文化が育んできた背景も関わっています。
近年でこそesportsと持て囃され、大きな舞台も用意されるようになったゲームですが、元々の位置付けは、人が目標としやすい富や名誉といったものとはかけ離れたアウトローなサブカルチャーでした。
つまり、そういったものを長期的に、ただ自己満足のためだけに信念で突き詰めてきた超少数のゲーマーは、いわゆる『狂人』の部類でした。
長らく「モチベを損なわない人」が居付きやすいような土壌自体ができていなかったのです。
悪く聞こえるかもしれないですが、これは色んな実績を積んできたゲーマー達こそがより強く認識していることであり、もちろん僕も例に漏れません。
参考:
ゲーマーの狂気が生み出す価値こそ、いまesportsが注目される理由だ|なぞべーむ|note
まあゲームとは関係なしに、10年前に掲げてた目標を、10年後である今同じように持ってる人は相当限られると思います。そういうことです。
・常人がモチベを維持するためにできることとは?
さあ、これを見て自分が『常人』というマジョリティだと認識できて安心したところで、どうやってモチベを安定させるかについてです。
失わない方法、穏やかにする方法、回復する方法の3つを紹介します。
1.自分の弱さを真摯に受け止める
モチベを失わない方法。
基本、モチベ絡みで大騒ぎしたり拗ねたりしてるのは、自分の実力と向き合えていない子供だけです。
大会等で負けたときに、「本気じゃなかったから!」とか「練習すれば勝てるのに!」とかそれに類するような言葉は、対戦ゲームをしている人なら必ず遭遇しているはずですよね。特に、モチベを失ったことにするのは、最も簡単な結果からの逃避方法です。
でも、自分の負けは自分の責です。仮に短期目標が達せなくとも、受け止めて次の機会につなげればいいだけです。
こう書くと簡単そうに見えますが、大人でもかなりしんどいですこれ。実際自分のこういう部分が結果となって露呈するのが嫌で大会に参加しない人も数多くいるはず。
自分の至らない部分は誰だって見たくない。無理はしないことです。他人に当たらない程度に、自分の弱さを抱えましょう。
2.維持できるモチベーションの高さを把握して、ペース配分をする
モチベの起伏を穏やかにする方法。
人には許容範囲(キャパシティ)があります。遠すぎる目標のために血のにじむような努力を毎日続けられるならば、全ての人間が大成することは容易です。
初心者が1週間でS級になります!毎日500先します!とか言ったってどっちも大抵無理ですよね。
要は、向き合った自分の弱さを基にして、実現可能な範囲での長期目標や短期目標を立てるということです。モチベーションというのはマラソンみたいなもので、高望みをすると現実とのギャップですぐ心が疲弊してモチベどん底期がやってきます。
まずはD級で勝ち越しを目標から、毎日10分とこぷよするとかでいいじゃないですか。大きな夢を追うのは結構ですが、それでバテてしまっては元も子もありません。
3.心の充電をする
モチベを回復する方法。
僕達は常人であり、狂人でも、超人でもありません。同じことをやっていると間違いなく飽きは来ますし、その気持ちを凌駕できるほどの異常な意志力を持っていると勘違いしないことです。
一つの長期目標にのみ向かって邁進し続けると、いくらペースを保っていたとはいえ心に疲労が溜まってきます。そういうときは、視野を広げて全く別のことをするのが得策です。
新しい物事との出会いは、単なるリフレッシュ効果だけではなく自分の価値観を大きく変えることもあります。今まで掲げてきたものとは全く違う長期目標に至ることさえあります。すなわち、定期的に心を充電して、モチベーションの回復とアップデートを図るわけですね。
もし最初の目標と違う結果になったとしても、あなた自身が豊かになったのならそれで十分でしょう。
・僕のモチベーションの話
なんだか傾向だとか、人の話ばっかりしてるの、傍目にえらそうなんで締めに自分の話もします。
冒頭に書いたように、僕はネットぷよ→ACぷよに進出するにあたって、「モチベを失って突然消える強者」でした。
それからしばらくはぷよぷよに対し斜に構え、「モチベがないから大会に出ない人」をやっていました。
別のゲームでの経験を経て幾分か精神的に成長した僕は、「モチベが安定しない人」の時期に入ります。
そして2年前。ぷよぷよ界隈に大きな動きがあり、その影響で僕には『ぷよぷよのコミュニティ文化を途絶えさせたくない』という明確な長期目標ができました。
それから推薦されてプロとなり、周囲に持ち上げられるなどして8月頃まで「モチベだけが先走っている人」をやっていました。もしかすると今もそうなのかもしれません。
僕が「モチベを損なわない人」になれているのかどうかは、きっと8年後くらいに答え合わせをすることになるのではないでしょうか。
それは結果だけが教えてくれると思いますし、仮に僕が常人だろうが狂人だろうが超人だろうが、現在の自分をよりよく理解していって、今の僕にできる範囲のことをやるだけだと思います。
別段物凄くもなく風変りもしてないですが、人とは一味違った面白い経験だけはしてきました。
ゲーマーってのは、そういうもんだと思います。
やっぱし面白いですよ。ゲーマーやるの。
それじゃあまた。