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AnimEVO2019で連覇した、僕の目標は一体どこへ向かう?

 

僕には、散々引用している記事があります。

 

 

www.livedesu.com

 

 

1年前のこの記事を皮切りに僕の世界や交流は爆発的な広がりを見せ、本の出版やインタビュー、関係各所への親睦の深化など、選手として恵まれすぎた環境を手に入れることができました。本当に、願ってもない幸運です。

 

さらば、ラスベガス。

来年はきっと、もっと大きくなって会いにいくよ。

 

という結文の通り、大きくなって戻ってこれたと言って差し支えないのかなとも思います。

 

 

 

 

そして、当然のごとく2種目2連覇です。サイドトーナメントとはいえ、なかなかあることではなさそうです。

嬉しいは嬉しいのですが、僕の心はどこか中空を漂っていました。

(この感覚は、すでに知っている感覚だ)と。

 

 

もしかすると皆さん、疑問に思っていることかもしれません。

『今回の記事は何故、そこまで詩文テイストではないのか。』

それは、理想論も、エモさも、まるで必要のない現実を目の当たりにしたからです。

本記事は、ぷよぷよを含む国内のeスポーツのシーンが、ただ次のステップへ進むために何が必要なのかを羅列していくものです。

 

目次

  • ・大会で優勝するだけでは何も変わらない
  • ・変化を臨むための3つの指針
    • 1.EVO優勝というタイトル取得による個人へのフォーカス、サクセスロードの例示
    • 2.爆発的人気を擁した新作の発売によるプレイ人口の激増
    • 3.コミュニティ発の国内における注目タイトルの養成と、その影響力の増加
    • ex.別の人気ゲームタイトルの選手への転向
  • ・同情や憐憫を誘うフェーズは終わった

 

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オリジナル曲集の動画をアップロードしました。

りべです。

 

youtu.be

 

アーティストみたいな題名だな。お前、プロゲーマーでは?

 

2010年代の初頭にDTMにハマっていた名残が出てきたので、なんだかどこにも晒しておかないのも作品に恨まれそうな気がして「除霊するか」と思い立って公開しました。

当時は東方二次創作が大ブームとなっているニコニコ全盛期でしたので、私もオタクの例に漏れず東方楽曲のMIDIデータ見ながら色々技法を肌で学んで、ちまちま長い時間かけていじっていた健気な作品たちです。

 

動画はAviUtlで適当に作りました。これくらいなら大して労力必要ないのでいいですね。

 

以下、それぞれの曲について所感を挙げていきます。

 

 

目次

 

 

 

1. 妖怪瘴気に中てられて

和って感じですね。大体尺八と三味線のせいです。

終始一貫して明るくも寂しいフレーズがめっちゃ好きです。転調したサビのシンセの盛り上がりきらない情緒あふれる感じ、最高。

 

曲のタイトルは基本完成してからつけるんですけど、なんでこの名前かはちゃんと覚えてないです。難しい日本語が使いたかったんじゃないでしょうか。

妖怪っぽいおどろおどろしさと普段の自分ではなくなってしまった感覚、それによる嬉しさと悲しさのコラボレートみたいなところをどうにか汲み取ってください。世の中忖度です。

あと入りの三味線が彼岸帰港っぽい。

 

 

2. 彩失幻想

今回の動画はMSP(Music Studio Producer)で作曲した曲群なんですけど、この曲はMSPで初めて作った曲です。

とはいえ作曲や耳コピ自体はもう少し前からオルガーニャやピストンコラージュでやってた時期があります。その頃は東方アレンジを作ってたんですが、見様見真似スキルマシマシの曲だなあって今聞くと思います。

 

同じフレーズでごり押すのとか、1度下げて3度上げる(動画でエフェクトかかる部分)のとか、メインフレーズ消して戻すのとか、あ~これこれ。って感じ。

でも荒ぶるピアノとサックスの間奏だけはなんか雰囲気違うなあってなるんすよね。その間奏がこの曲で一番好きなんですけど。

DTMやってた頃がちょうど寂寥感とか厭世観みたいなものにぼや~んととらわれてた時期で、曲調にもモロ出てる気がしますよね。もっと前向きに生きてくれ、俺。

 

 

3. 暢々陽々

始まりな感じの道中曲ですね。

入りは結構おとなしめの温かい雰囲気なんですけど、サビから展開わかんなくて突然宴会になります。本当に作りたかったのはこんな曲か?まあ形になったからいいか。みたいな。

 

前2曲に比べて明確なテーマを持って作った曲で、その分辻褄のつけ方がわかんなくなった部分が露呈してるのでしょう。だって折角曲書くなら盛り上げたいじゃん。おとなしく終わる方法、わかんなくない?

曲名は「のんのんようよう」って読むんですけど、どちゃくそ変換しづらいのでこの題名を付けた人間は早めにくたばってほしいです。

 

 

4. 純真無垢エンゲージ

マジこの曲すき。今まで収録するのが面倒で出せていなかったのが悔やまれる。

今度は物悲しさが根底のテーマとしてある曲ですね。僕の曲って実際に大して楽器に触ったことがない人間の曲なんで高音キンキンする曲が多くて頭痛くなるんですよ。

だからメインフレーズを低いキーに抑えたらどうなるかなってのを一回やってみたかったと。そんな感じのコンセプト。

 

どことなく童謡を想起させるようなピアノのフレーズに、重ねてギターが追っかける感じ、約束っていうリリックを感じませんか?というかリリックって何ですか?

悲しくとも芯の強さがどことなくあって、決して大人しくはないドラムのつけ方が普段の曲とは一味違うので好みです。

あと雨の音がしょぼすぎて天ぷら揚げてるみたいな音に聞こえるのもすき。

 

 

5. イマジナリイゼロ

変拍子の曲が作りたくて作った曲ですね。5拍子→3拍子→4拍子。

細かいことは考えずにぶちあがれる曲です。東方よりは下村陽子とか伊藤賢治っぽい感じのテイストかもしんないです。サビの入りからサビで気持ちよくなってくれ感が満載。

 

全般的にゲーム音楽が大好きだったので、特にスクエニの名作にはかなり影響されてる方だと思います。昔アップロードしてた曲でもあって、「聖剣伝説っぽい」って言われたこともありますが聖剣伝説はやったことがありません。

タイトルからして機械っぽい雰囲気を出したかったはずなのに全然システマチックな曲ではないところが笑い所です。

 

 

6. 月下舞踏会

本当に初めて作った曲のセルフアレンジです。

ダーティーで西洋な雰囲気。今までの曲の中でも個々で相当イメージしやすい曲かなと思ってます。

 

ハープソロがすき。原曲は扁平な展開だったのでどうしても緩急をつけたくて混ぜたんですが、コロッと引きが作れてしまうあたり作曲者チョロいなって感じです。

あんまり同じ技法ばっかり使ってるとマンネリ化しちゃうんで嫌なんですけどね。チャレンジ精神を忘れないようにしたい。

 

 

7. 古今風来娘

テーマは1面ボスです。キャッチーで短くメロディアスに。

アコーディオンと軽快なピアノ、自由なベースで楽しさ全開ですね。初見で記憶に残りやすい曲に仕上がってそう。

 

サビの「でっ!でっ!でっ!でっ!でっでっ!」がすき。作っててここばっかり再生してた。あとサビで1度下げてハモりを1オクターブ上げるパターンのアレをやってます。

なんかもう言葉で説明するのをあきらめてる感じがダメです。全く座学派じゃないからボロが出ちゃうんですよ。

元気とか風とかそんな雰囲気を感じたんでこのタイトルになりました。アスカ見参ではないです。

 

 

8. 春秋罪過を経た帝都

僕の曲で一番有名なやつ!昔からアップロードしてたシリーズですね。

シタールと鐘の音を追加したら、なんか都っぽくなったんでこんな題名に。

 

今までメインフレーズがどこなのかわかりづらい曲が多かったので、聞かせる音を絞った曲を作ろうとしてできた作品ですね。総合的にまとまりのある構成に仕上がったはず。

大昔ですけど、BMSの譜面作ってももけんに渡した記憶があります。むしろ譜面作りてえ~ってなって元々長かった曲をちょっと短めにアレンジしたんですよ。それでも音ゲーの曲としてはまだ長いっていう。コンポーザーたちはすごいよ。

 

 

9. 彩失幻想 piano ver.

初めて彩失幻想をMSPでMIDI出力しようとしたとき、トラック初期化情報を頭に突っ込むのを忘れてて音が全部ピアノになったやつです。

別にそれ専用にアレンジしたとかではないです。思ったより良かったからこれも残しとこwっていう浅薄な動機。

 

関係ないんですが、簡単なMVつけるだけでも曲の雰囲気って良くなりますね。人間って視覚的な効果とか含めて作品を判断してるのがよくわかりました。ただポンと曲だけ聞かせてもいきなりそんな感傷的にならんよな、普通。

そういった意味で彩失幻想は展開がわかりやすく題名もまんまなんで映える演出が容易でした。色消すのね!オッケー!みたいな。

 

 

 

 

以上を僕の早いお盆の灯篭流しといたします。我が曲たちよ、成仏してください。

 

 

 

30歳、感情の揺れ動くとき【ぷよぷよチャンピオンシップSEASON2 6月大会を終えて】

りべです。

 

ぷよぷよチャンピオンシップSEASON2 6月大会お疲れ様でした。

今回はベスト8でマッキーくんに敗れました。

 

www.youtube.com

 

 

なんだか、緊張が普段の比じゃなかったです。

今回は記事を書くことを微塵も考えていませんでした。

完全に当事者として、大会に取り組んでいたことが大きく影響していたように思えます。

勝てていないことは、実力不足でしかありません。勝てるようになる、それだけです。

 

 

たくさんの方に、応援のリプライをいただきました。

僕のやっていることは既に、自分一人のものではないのだなあということが、ありありと心に伝わってきて。

もしかするとこれが、最も選手冥利に尽きる瞬間なのかもしれないと、1年経ってようやく気づきました。

 

 

そして、本日は韓国リーグの情報発表がありました。

 

 

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くまちょむ、Kuroro、Tom、selvaの4人は韓国のOGNリーグに行って賞金200万を争う傍ら、僕は自費で賞金もほぼ出ないEVOのサイドトーナメントに行くわけです。

結局僕は、幾年先を見据えて、人のやりたがらないこと、まるで得しないこと、手を出しづらいことに率先して取り組んで、誰に評価されようがされまいが、自分の信念を貫かなければいけない。いつの間にかそういう立ち位置になってしまった気がします。

 

自分が損せずに、周囲を良くする方法がわからない。

自分が損せずに、他人に許される方法がわからない。

自分が損せずに、自分が認められる方法がわからない。

 

という葛藤が、最近の僕の課題と化しています。

自分が豊かになって、周囲も豊かにできる。そんなビジョンを描けるのか。

そのための長期ビジョンは、果たして誰かに理解してもらえるのか。

 

施しを受けるのがあまり得意ではないのですが、最近ご支援をお願いしているのはそのせいです。

www.livedesu.com

 

コミュニティでの活動はよく、「やりがい搾取」と呼ばれることがあります。

私財をはたいて大会賞金を拠出したり、対戦会環境を整えたり、国内イベントに顔を出したり、海外大会に遠征したり…

そうやって、僕は今まで何を得てきたのでしょうか。有形のものなのでしょうか。

 

僕の答えは、「人」で変わりありません。そこは決して揺るがない。間違いなく僕は数多くの人に助けられ、支えられている。でも、いつまでも漠然として、何に昇華するかもわからない、そんな蜃気楼のような答えです。

「環境」「仕組」をベースとしてぷよぷよについて考える人間の意見に触れるたびに、理路整然と進んだ先で袋小路にぶち当たって諦める人間を見るたびに、僕はどうするのが正解なのか見失います。

いや、元より正解など描けていないのです。針の穴を通すような細い可能性しか追っていないのですから。

ぼんやりとした霞を食べていては、人はやがて死にます。僕も、いずれ死にます。

 

 

 

 

いくら齢を重ねようと、誠心誠意取り組むことに関して、感情はいとも容易く揺れます。

しかし、揺れようと、酔おうと、漕ぎ出した船を止めることはできません。

新天地にたどり着くまでは。

 

 

 

きっと僕は、いくら損しようとも、可能性を諦めたくないだけなのです。

諦めてしまった人間がたくさんいる世界だからこそ。

諦めてはならないとただ意固地になっている30歳なのです。

 

 

今日はもう、とりとめもなく、やたら抽象的な文面ですが汲み取ってください。

 

ではまた。