なんだか最近調子が良くない。主に自陣の選択肢が狭い。
明らかに自らの手順が悪くなっているのだが、何が理由なのかが思い出せない。
2017初頭頃…手筋が良かった時期の記憶を辿る。俺はなんと呼ばれていた?
ぴぽにあに大勝ちしてしていた時…確か「あのエル字ゴリラほんまきらい」とか言われていたはずだ。
りべさんとかいうエル時ゴリラ許せん
— ぴぽにあ(*;◯;*) (@piponeer) 2017年4月15日
あったわ。
俺ってそんなにL字ばっかり使っていたか?完全に感覚でやっていたので自覚がない。
埒が明かないので、超上級者クラスのプレイを見て(上手い)と思うシーンを探してみることにした。
何故かと言うと、人のプレイを見て上手いと感じる部分は自身で再現が困難と感じている部分であり、自身の理外の部分である可能性が高いからだ。
ほどなくして、そのシーンは訪れた。
3連結の露出を残しながら、本線ルートを確保できる形。
…なんだ、ただの変形鍵じゃないか。
確かに良形なんだけど、こんな基礎的で使い古されたような形をなんで上手いと思ってしまったんだ?
小考する。
………
「え?あれ?なんだこの消え方??知らない消え方だぞ???」
頭の中に違和感がある。
物凄く致命的な違和感が。
ぷよが消えるパターンを全網羅したと思っていた『数の理論』の中にこの消え方が存在していない。
-------------------------------------------------
『数の理論』とは。
フィールドにおいて消えずに存在できる連結数は3種類しか存在しない。
1連結、2連結、3連結。
ではそれぞれの連結数に対し、消すために必要な個数はいくつか。
当然計算するまでもなく、3個、2個、1個である。
では消え方は以上の3種類しかないのかというと、実はもう1つある。
例えば鍵積み。2連結と1連結の間に1連結を落とすことで消えている。
これを飛び3(飛び2)と表現し、連鎖尾の段差合わせなども広義的にこれに含むこととする。
そして『数の理論』では、それぞれの連結数の特徴は…と続いていくのだが、
ここで重要なのは『ぷよの消え方は1連結、2連結、3連結、飛び3の4種類しかない』という部分。
先程の形を再確認してみよう。
真ん中の青の消え方。
1連結に対し3連結がそのまま落ちているわけでもない。
独立した2連結が飛び2に落ちてきたわけでもない。
即ち、見かけは先程挙げた4種類のどれでもないのである。
消え方だけを見てみると、L字の2連結部分のみが3連結を保持した状態で降りてきている。
この瞬間、L字は分離しているのに分離していないのだ!これは““虚分離””だ!
だからなんやねんという話なのだが、ここからが重要。
虚分離の特徴をまとめると、
1.L字は3連結を保持したまま飛び3のパーツとしても扱える
2.L字は3連結を保持したまま1段差を生むことができる
→緊急発火点を必ず用意したまま連鎖構築が進行できる!
虚分離を究めることで、連鎖構築の応用幅がとてつもなく広くなる上に、そのどれもが超実践的なものとなるのだ。
1-a.飛び3型2-1虚分離
→2連結が落ちてきて、下のぷよと繋がり消えるパターン(下図青L字)
言わずと知れた変形鍵であり、折り返しの隙を減らすことが可能な上に連鎖数が減らない。第二折では重宝する。
画像は割愛するが、なめくじ折り返しなどもどちらかというとこのパターンに近い。
1-b.飛び3型1-2虚分離
→1連結が落ちてきて、下のぷよと繋がり消えるパターン(下図青L字)
第一折でも第二折でも使いやすく、連鎖尾の基点で見ることも多い形。
上方向、横方向どちらにも進行しやすく、組んでおいて間違いなく損はしない。
2-a.段差型2-1虚分離
→2連結が落ちてくるが、L字は保持され段差が発生するパターン(下図青L字)
下の赤発火から3連鎖。中盤の対応手の生成に滅茶苦茶便利。
相手の想定していないラインを様々なところに生み出せるうえ、もっと上部に飛ばして難解な鶴亀から回収など、可能性がすごい。ヤバい。
2-b.段差型1-2虚分離
→1連結が落ちてくるが、L字は保持され段差が発生するパターン(下図青L字)
緑発火から3連鎖。言わずと知れたりべスペシャルである。
当初連鎖尾兼折り返しとしてお遊び連鎖として作成したこの形だが、特に多重折との相性が凄まじく良い。青発火からでも本線繋げる。ヤバい。
-------------------------------------------------
もうなんか研究まだ全然進んでないんですけどヤバいんですよ、虚分離。
多分前ぴぽにあとやった時の俺とかきっとこれくらいL字のゴリラだったんでしょうね。
そりゃあ強いよ。
今日からみんなも使おう虚分離。